Case Study #1:小売業者(ベビー用品)のWeb広告

新シリーズ「Case Study」です。

毎回、架空の広告主様とよくありそうな課題を設定し、それに対するWeb広告の最適解を考える、というシリーズです。

第一回目の今回は、ベビー用品を取り扱う小売業者の効果的なWeb広告施策を考えます。

広告主:ベビー用品の小売業者

今回の広告主は、おむつやベビー服、チャイルドシートなど、ベビー用品を取り扱う小売業者です。

マーケ担

小さいお子さんがいるママさん向けに、オンラインで広告を出したいのよね〜

今までの販促は、紙のチラシがメインでした。予算があるときは、テレビCMもたまに。

店舗はN県内に6店舗。

ECサイトは一応あるけど、今のところ、まずは来店を増やしたい!って感じ

Web広告戦略を考えよう

キタックの人

それでは、N県内で店舗展開しているベビー用品の小売業者に提案できそうな、Web広告施策を3つ考えてみましょう。

提案1:カスタムオーディエンスを使って、YouTube広告(認知)

マーケティング担当者が「テレビCMをたまに」と言っていたので、動画広告の素材は作れそうです。テレビだけでなく、インターネットでも動画を使って認知を拡げ、ブランドを浸透させるのはどうでしょうか。

YouTube広告には様々なフォーマットがありますが、ここでは最も一般的な「インストリーム広告」を利用します。
動画の前に流れる、スキップ可能なあの広告フォーマットです。

テレビCMと違いYouTube広告では、ユーザーの嗜好性に合わせた広告配信が可能です。自分たちの商品に興味がありそうな人に広告を配信したいですよね。それを設定できるのが「オーディエンス」です。

オーディエンス設定項目の中に「カスタムオーディエンス」というものがあります。

これを使えば、キーワードを指定して、そのキーワードで検索したことがあるユーザーを、広告配信の対象にできます

例えば「ベビー服」「チャイルドシート 安い」「ベビーベッド」「赤ちゃん 必要なもの」といったキーワード群を登録し、オーディエンスとして広告ターゲットに設定できるわけです。

YouTube上で、ベビー用品に関心のある人に自分の動画CMを届けられるでしょう。

提案2:Instagram広告で、直感に訴える(認知)

これはきっと分かりやすいですよね。

若いママさんを明確に対象とするなら、Instagramを使ったマーケティングは欠かせないでしょう。

ビジュアルで「かわいい」「すてき」「楽しそう」というポジティブなイメージを持ってもらうのも重要ですし、ハッシュタグをつけて検索されやすくする、といったテクニックも大事です。

広告を使えばフォロワー以外にもポストを見てもらえますが、SNSの場合、やはり日頃からの地道な運用が物を言います。せっかく広告を見てもらっても、アカウント自体に魅力がないとファンにはなってもらえません。

SNS広告は、直接効果を狙うというよりは、SNSアカウントをより多くの人に知ってもらうための施策くらいの考え方で取り組んだほうがいいかもしれません。

提案3:商品ごとにグループを分けて、リスティング広告(行動促進)

オンライン上でのアクション(コンバージョン)や来店など行動促進を促すには、検索連動型リスティング広告が強力です。検索ユーザーに対して、検索結果画面にテキスト広告を表示します。

予算に余裕があれば、二大王手検索エンジンであるGoogleとYahooそれぞれで配信を検討します。

競合の多いキーワードで上位表示を狙うには、ある程度入札単価も高めにしなければいけません。
限られた予算を浪費しないためにも、地域をN県内、もしくは重点区域内に絞ります。さらに、ユーザー属性で、性別を女性に、年齢も小さい子供がいそうな20〜40代くらいに設定したほうが良さそうです。

広告グループごとにキーワードや広告文を設定できるので、例えば商品ごとにグループを分けてみるのもいいでしょう。
ベビーフードの広告グループ、おむつの広告グループ、チャイルドシートの広告グループ…というふうに。

「ECサイトはまだそれほど力を入れない」とのことですが、「実際に商品を検索しているユーザーに対し広告を配信し、商品ページへ誘導する」という導線が最も強力であることは疑いありません。

オンラインで購入できなくとも、魅力的な商品が近くの店舗で購入できる、となれば足を運んでくれる人も増えそうです。

キタックの人

3つほど、あり得そうな施策提案を考えてみましたが、もちろんこれ以外にも道はたくさんあります。

単純にプラットフォームの違いだけでなく、その先の設定の違いによっても成果に差が出るはずなので、ターゲティングの細部までしっかり考えましょう。

お問い合わせはお気軽に。

この記事を書いた人

樋口 大輔

新潟県新潟市出身。信州大学を卒業後、東京の出版社に就職。その後、日本とアジアを放浪。社会復帰し、ウェブ制作会社(東京)〜ウェブ制作会社(新潟)を経て、2015年5月キタック入社。2020年4月より現職。