この記事の要点

Google広告では、広告配信に使ったお金が単純にそのまま請求されるわけではありません。税、サービス料、調整額、超過配信クレジットなどいくつかの項目が加味されます。
Web広告の請求の大枠
Google広告に限らずWeb広告は、クリックなどのアクションに応じて日々課金され、あるタイミングでまとめて請求が発生する仕組みです。
支払い方法は多くの場合、クレジットカード決済でしょう。決められたタイミングで請求が発生し、自動決済されます。
その辺の仕組みについては下記の記事をご参照ください。
ただ、請求内容の内訳はそれほど単純ではありません。
広告配信に使ったお金、つまり、(クリック課金制なら)クリック単価の合算値がそのまま請求されるわけではないのです。
Google広告の請求額には、広告費用以外に、「税、サービス」「調整額」「超過配信クレジット」が含まれます。
Google広告の請求に含まれる要素
広告費用
実際の広告に使われた費用です。
最も一般的なのがクリック課金制で、「1クリック = ○○円」で都度課金されていきます。インプレッションやコンバージョンに応じて課金される仕組みもあります。
この費用がある程度まとまったタイミングで合算されて請求されます。
税、サービス料
請求額に加算される形で、「税、サービス料」が発生します。
国によって発生するところとしないところがあるようですが、少なくとも日本では発生するようです。
広告アカウントの管理メニュー「請求処理状況」で、例えば下記のような内容が表示されます。

だいたい月末に加算されることが多いようです。が、例外的に月末以外でカウントされているケースもあります。
調整額
Google広告では課金額が調整される場合があります。
最も多い事由としては「無効なクリック」があげられます。ロボットや自動ツールなどの不正ソフトウェアによるクリックのことで、仮にこれらによる広告クリックが発生した場合でもGoogle広告は費用を請求しない、と宣言しています。
一度クリックとしてカウントされ、調整額として差し引かれる仕組みのようです。
「調整額」は下記のような形で「請求処理状況」画面に表示されます。

超過配信クレジット
Google広告では、1日の予算を設定できますが、状況に応じて予算を越えて配信するケースがあります。よくあります。この超過配信分の費用を差し戻す仕組みが「超過配信クレジット」です。
超過配信クレジットの仕組みを理解するには、前問としてGoogle広告が設定する「1日の平均予算」の考え方を知る必要があります。
「1日の平均予算」の考え方
Google広告では、キャンペーンごとに1日の予算を設定できますが、実際の1日の費用は設定額を上回ったり下回ったりします。
ですが、1 か月の請求期間全体でみると、1日の予算額の30.4日分を超える請求が発生することはありません。
30.4という数字は、1 か月の平均日数です(365 日 ÷ 12 か月 = 30.417)。
例えば日予算が1,000円の場合、日単位の消化費用にはばらつきがあっても、月末の請求額が30,400円(1,000×30.4)を超えることはありません。
上記の考え方を踏まえ、もう一度超過配信について考えてみます。
広告の調子がよく多めに配信しクリックが重なると、費用も大きくなります。その場合でも、請求期間内の費用が 1 日の平均予算を基準とする額(日予算×30.4)を超えるような場合は、それを相殺するクレジットがアカウントに付与されます。
これが「超過配信クレジット」です。


Google広告の請求には、いくつかの要素が含まれることが分かりました。
経理処理のときの参考にしましょう。