この記事の要点
PV数をKPIにするのはやめたほうがいいです。
適切なKPIを設計するには、KGI→カスタマージャーニーマップ→WebのKPI という流れで考えるのが良いでしょう。
KPIとは
KPI(Key Performance Indicators)は、「重要業績評価指標」と訳されます。
Webサイトを立ち上げ、ビジネス上の成果を出したいときは、きちんと「KPI」を設計し、その達成度合いを測定する必要があります。
よく検討せずに「KPI」をサクッと決めてしまうケースもありがちですが、危険です。
適切な「KPI」を設計できていないと、ほんとうに意味のあるサイト設計はできないですし、Webサイトの成果を正確に測ることもできません。
KPI設計のミス
どのようなKPI設計が「適切でない」のでしょうか。
例えばこのようなKPIはよくない、と私は考えます。
- 訪問数
- PV数
上記は、大変良くみかける「Webサイトの目標設定」でありながら、KPIとしてはふさわしくない指標です。
なぜなら、訪問数やPV数の向上はビジネスの成果につながるものではないからです。
PV数を上げるのは簡単
PV数を上げるのは実は簡単です。
ターゲットを特に絞らず大量のディスプレイ広告を打ったり、SNSでリンクをばらまいたり、ページ数を増やすだけでPV数は増えてしまいます。
そして、実際に上記のような努力をしてPV数を増やしている例も多いかもしれません。
KPIとしてPV数を設定してしまうと、このような空回りとも言えるがんばりをしてお金や労力の無駄遣いにつながる可能性があるのです。
上記のようなやり方でPV数が上昇しても、ビジネスの成果には繋がりにくいでしょう。
KGIから落とし込んでKPIを設計する
では、どうすれば適切なKPI設計ができるのでしょうか。
結論から述べると、KGI(Key Goal Indicator)から落とし込んで設計する、というのが正解です。KGIは、「重要目標達成指標」と訳されます。
KGIは、「ビジネス上のゴール」と置き換えて考えてみてもいいかもしれません。
- 売上20%アップ
- 成約数 年間で100件
- 会員数 100,000人
などが、KGIの具体例としては挙げられそうです。
カスタマージャーニーマップ
KGIを決めて、そのKGIにつながるようにいろんなKPIを決めていけばいいわけですが、いきなりKPIを作ろうとすると論理的な飛躍が生じます。
そこで、KGIとKPIの間に一つツールを挟みましょう。
それが「カスタマージャーニーマップ」です。
カスタマージャーニーマップとは、「そのサービスの情報とお客さんの接点を可視化したもの」です。
テレビCM、街の看板、雑誌広告、クチコミ、SNSなど、様々な媒体によりサービスに関する情報が発信され、お客さんやお客さん予備軍はその各所で接点を持ちます。
Webサイトもこのカスタマージャーニーの一つに位置づけられるわけです。
カスタマージャーニーを描けると、その中でのWebサイトの役割が明確になります。
そうすることで、下記のようなことが考えやすくなります。
- KGIに寄与するためのWebサイトの役割はなにか
- WebサイトのメインKPIは何か
- WebサイトのメインKPIを達成するためのサブKPI(関節KPI)は何か
このような流れで考えていくのが、適切なKPI設計の方法です。
ビジネスのKGI
↓
カスタマージャーニーマップ
↓
WebサイトのKPI
こういう順番で考えていけるとよいですね!