マーケティングをシンプルに
「マーケティング」と聞くと、小難しそうな横文字の用語が飛び交う、ややこしくてめんどくさい世界。というイメージがありませんか?私にはあります。
本稿で述べたい結論から言います。
枠組み(入れ物)自体は誰でも使えるようなシンプルなものにする。
誰もが試行錯誤しながらいろいろ実践できることで、中身がそれぞれでオリジナルなものになっていく。
マーケティングは、そういうものであるべきだと思うのです。というか、そうあってほしい。
マーケティング実践者が、各々の状況に応じて、柔軟に、使い倒せる。これが「マーケティングの枠組み = 入れ物」の理想像だと思います。
本稿から始まる一連の思索では、「マーケティングをシンプルに」というコンセプトのもと、できる限りシンプルな枠組みの絵を描いていきたいと思います。
マーケティングとはなにか
「マーケティング」とは何でしょうか。いろんなところでいろんな定義がなされていて、結局よくわかりません。
そうですよね。結局のところ、マーケティングってなんなのか、よくわかりません。
でも、マーケティングの定義なんて、どうでもいいのだと思います。
「本当のマーケティングはこういうことなんだ!」と、どこかで誰かが吠えたとしても、それはその人にとっては真実でしょうし、別の人にとっては真実でないかもしれない。
ここでも、「マーケティングとはこういうものです」という定義はしません。
我々が経済活動において、要するに社会や会社で、「マーケティング」という名のもとにすでに行っている活動があると思います。それを素直にマーケティングと呼べばいいのではないでしょうか。
「そんなのは本当のマーケティングではない!」と誰かに怒られたとしても、「いや、うちの会社ではこれをマーケティングと呼んでます」と返せばいいのです。
マーケティングの2ステップ
マーケティングの定義について、上の前提があることで、これからの話がずいぶんやりやすくなりました。
「マーケティング」は実態が掴みづらい言葉である。みんなそれぞれで、自分たちが「マーケティング」と呼んでいるものを、とりあえず「自分たちにとってのマーケティング」と定めればよろしい、ということですよね。
で、ここからマーケティングの入れ物をシンプルにしていきます。
今回は、マーケティング活動を、2つのステップに大きく分けてみましょう。
- 顧客を分類する
- 分類した顧客に対し、適切な訴求をする
マーケティング活動を大きく分けると、この2つになると思うのですが、いかがでしょうか。
もちろん前段としていろんなフレームワークを用いた分析があったり、1の下に分類基準の策定があったり、2の下に訴求方法の検討があったり、いろいろと細かい作業は発生します。
でも、いちばん上に出てくる活動内容は、上の2ステップでみると、とてもシンプルでわかりやすくなるような気がします。
顧客を分類し、その分類ごとに訴求する。これがマーケティングの基本的な流れです。
いろいろな意見があると思いますが、はじめに言った通り「実践者が使い倒せる」シンプルな入れ物を作ることが目的です。実際の現場の状況も加味しながら、マーケティングの入れ物をシンプルにしていく作業を続けていこうと思います。