「マーケティングの目的」の考え方(Facebook、Instagram)

Facebook広告とInstagram広告は同じプラットフォームで配信することができます。
このプラットフォームでは、広告キャンペーンを作成する、一番はじめに、「マーケティングの目的」を選択します。

Facebook / Instagram広告の「マーケティング目的」設定画面(2020年6月現在)

「マーケティングの目的」とは、文字通りどのような目的で広告を配信するか、という設定の根幹に関わる項目です。
認知なのかアクセスなのかコンバージョンなのか、はたまたそれ以外なのか。

きちんと目的を定めることで、取得するデータの最適化、効果の最大化を狙います。

ここでは、Facebook / Instagram広告で設定可能な「マーケティングの目的」のうち主要なものを取り上げて解説します。

Facebook広告 / Instagram広告で設定可能な「マーケティングの目的」

ブランドの認知度アップ

文字通り認知拡大を目的とした項目です。インプレッション(表示回数)を最大化するように広告が配信されます。

広告を覚えてくれる可能性が高いユーザーを対象にする、というのが特徴です。

闇雲にインプレッションを稼ぐのではなく、認知してくれる可能性が高いユーザーを、ある程度ターゲットに絞ります。

そのため、「推定広告想起リフト(人)」という指標が得られます。
推定広告想起リフト(人)は、広告を見てから2日以内に広告を想起すると「推定」される人数を表します。
※あくまで推定です。

リーチ

上記の「ブランドの認知度アップ」と同様、認知拡大のための項目です。

「ブランドの認知度アップ」との違いは、「広告を覚えてくれる可能性が高いユーザー」というような絞り込みはない、ということです。

「とにかく多くの人に広告を見てもらいたい」という目的には、「リーチ」が最適でしょう。

トラフィック

「トラフィック」は、サイトへの誘導を目的とした項目です。
リンクのクリック数が指標になります。

最もわかりやすく、一般的な戦略と言えます。

エンゲージメント

「エンゲージメント」とは、SNSの文脈で使われる場合、簡単に言うと投稿への反応のことを指します。

「エンゲージメント」を目的に選ぶと、広告投稿へのいいねやシェアなどを最大化するような配信戦略になります。また、Facebookのフォロワー数を増やしたい時などにも効果的です。

うまく使えば、単純なサイトへの呼び込みだけでなく、SNSアカウント自体の盛り上げにも効果を期待できます。

コンバージョン

設定した「コンバージョン」をより多く達成できるようにするための項目です。
ウェブサイト上での「資料請求」「申し込み」などのフォーム送信、所定のリンクのクリックなどのアクションを、予めコンバージョンとして登録しておく必要があります。

広告の目的はだいたい「コンバージョン」なので、一見これが一番いいように見えますが、そう思いどおりにコンバージョンが取れるわけではありませんし、気がついたらお金がかかりすぎていた、クリック単価が高騰していた、ぜんぜんコンバージョンしてない、というケースもあるので、利用には注意が必要です。

とはいえ、使いこなせれば強力な戦略です。

オークションと、リーチ&フリークエンシー

最後に、「オークション」と「リーチ&フリークエンシー」の選択について説明しておきます。

これは、「マーケティングの目的」の大枠の設定形式を選ぶところです。

「オークション」は、広告表示の際、その都度費用が決まる形式です。費用は、様々な設定や他の候補との関係性から決まります。これはWeb広告の基本的なフォーマットです。

それに対し「リーチ&フリークエンシー」は、予約しておく形式です。どれくらいリーチがほしいか、フリークエンシー(ユーザー一人あたりに何回広告が表示されるか)はどれくらいか、ということを決め、それに対し必要な費用もあらかじめ決まります。

ある意味計算がたちやすいのですが、欠点は途中で設定変更ができないところです。

柔軟に変更できないのはなかなか苦しいので、特に理由がなければ「オークション」形式でいきましょう。

この記事を書いた人

樋口 大輔

新潟県新潟市出身。信州大学を卒業後、東京の出版社に就職。その後、日本とアジアを放浪。社会復帰し、ウェブ制作会社(東京)〜ウェブ制作会社(新潟)を経て、2015年5月キタック入社。2020年4月より現職。