「ランディング・ページ」、通称「LP」は、広告や検索結果をクリックした際に着地(ランディング)するページのことです。
広告のLPには、サイトのトップページを指定するケースもありますが、目的に応じた専用のページを設けるほうが、一般的にはコンバージョン(CV)率が上がりやすいです。
なぜでしょうか。
専用のLPを設けることでCVR(コンバージョンレート)がなぜ上がるのか、考えてみます。
※CVRについてはこちらの記事をご参照ください。
メッセージを絞れる
専用LPでCVRが上がる理由は、これに尽きるかもしれません。
専用LPでは、「メッセージを絞れる」のです(作り方にもよりますが)。
例えば、「学習塾」を例に考えてみましょう。
この学習塾(架空です)では、小学校低学年から高校3年の受験生まで、広く生徒を募集しています。
また、夏期講習の受付を開始し、6月中に申し込むと特典がついてくるキャンペーンを実施中です。
さらに、新潟県内各地で20校、教室があります。
この学習塾のWeb広告を打つとします。
LPを、サイトのトップページに設定したらどうでしょうか。
トップページには、対象年齢も、キャンペーン情報も、教室マップもすべて網羅的に情報があります。
さらに、色々なページへのリンクボタンやバナー、ナビゲーションもあるでしょう。
LPをトップページにすると、当然ユーザーは迷います。
受験のために夏期講習を受けたい高校生にとっては、小中学生のコースやキャンペーン情報や教室マップや、その他様々な情報はノイズなのです。
せっかくやる気満々で広告をクリックしたのだから、必要な情報だけ掴んで、一直線に申し込みたい。
でもトップページには不要な情報が多すぎます。インターネットはお手軽にチャンネルを切り替えられるので、少しでも「面倒くさい」と思ったら、サイトを離れてしまいますね。
でも例えば、「受験に向けて、夏期講習で差をつけよう」という広告をクリックした時に、「大学受験のための夏期講習」の情報だけに特化した専用LPにジャンプすれば、ユーザーは余計なストレスなく、知りたい情報を獲得することができます。
直線的なストーリーが作れる
ここで、専用LPのもう一つの利点を挙げておきます。
専用LPは基本的に「メッセージを絞る」のが定石ですが、そのメッセージの伝え方に関するものです。
「ストーリー」をもたせられる、ということです。
どういうことでしょうか。
LPは、だいたい縦長の構造になっていますが、この「ストーリー」性と関係があります。
LPの最もベーシックな構造は、こんな感じです。
伝えたいメッセージを端的に表現。広告内容に合わせる。
想定ユーザーが抱えている課題を挙げる。
訴求サービスで、その課題を解決する方法、道筋を示す。
訴求内容の特長、メリットなど。差別化ポイントや選ばれる理由なんかも。
切り口を変えるなどして補強する。お客様の声やよくある質問など。
最終ゴールのコンバージョンポイント。一直線にここまで導きたい。
上記のような基本パターンがあるわけです。
広告をクリックしてくれた、ある程度モチベーションを持ったユーザーを一直線に申し込みフォーム(またはそれに類するもの。CVとなるところ)に導くのが、専用LPの目的です。
そのためにはユーザーの心理を考え、ストーリーに引き込むことが大切です。
- おもしろそう、役に立ちそう
- あ、私の悩んでることが書いてある
- なんか解決できるみたい…ほんとかな…
- ふーん、こんなサービスなんだ。でもちょっと心配
- 他の人もいいって言ってるな…
- とりあえず相談無料だし、申し込んでみようか
例えばこんな流れを作るのがいいのではないでしょうか。
トップページだと、これはできません。
トップページには各コンテンツへの導線など別の目的があり、ストーリー性を意識したものにはなっていないことがほとんどです。
Web広告の戦略でコミットできるのは、基本的にはLPにユーザーを連れてくるまでです。
専用LPをきちんと設計し、コンバージョンを最大化できるようなWeb施策をとりましょう。