Facebook・Instagram広告 18歳未満への詳細ターゲティング不可に

2021年7月27日(アメリカ時間)に、Facebook・Instagram広告において、18歳未満(一部地域を除いて)への詳細ターゲティングを不可とする発表がありました。※地域・性別・年齢ターゲティングはこれまで同様利用可能です。

日本でも既にそのように仕様が変わっており、旬を過ぎたニュースではありますが、当記事ではその意味合いについて考えてみたいと思います。さらっと読んでみてください。

詳細ターゲティング不可の背景

上記Facebook社の発表では、前段部分で未成年ユーザーの保護に関する取り組みへの言及があり、その上で未成年へ広告については、このように言及されています。

We already give people ways to tell us that they would rather not see ads based on their interests or on their activities on other websites and apps, such as through controls within our ad settings. But we’ve heard from youth advocates that young people may not be well equipped to make these decisions. We agree with them, which is why we’re taking a more precautionary approach in how advertisers can reach young people with ads.

(抄訳)Facebook社としては、すでに、自分の興味関心やネット上の行動に基づく広告を広告設定でコントロールできるようにしています。しかし、若者支援団体からは、若者にはこうした判断を下す能力が十分に備わっていないのではないかという指摘がありました。私たちもそれに同意し、広告主が若年層に広告を表示する方法をより慎重に検討するようになりました

https://www.facebook.com/business/news/facebook-is-changing-how-advertisers-can-reach-young-people

先日別の記事で紹介したInstagramの生年月日登録制に移行の背景と同じ文脈です。まだ判断力の伴っていない若年層を保護するための仕様変更になるようです。

アメリカと日本で若年層にまつわる事情は同じわけではありませんが、日本の若者保護にも繋がる良い仕様変更だと筆者は捉えています。

昨今、見た目に関するコンプレックスに訴えかける広告や効果を誇張したいわゆる「行き過ぎた広告」が問題視されています。

大人であっても、嫌な気分になったり、詐称に引っかかってしまうものが、多感で判断力がまだつかない若年層(もちろん、しっかりとしている方もいますが)に届いてしまう状況は改善されるべきかと筆者は思います。

特にコロナ禍で若者のネット・Web広告と接触する機会が多くなっていますので、こういった議論・問題解決のための広告プラットフォーム側の仕様変更は今後も増えていくでしょう。

Facebook・Instagram広告設定への影響

当仕様変更に伴い、広告主として設定時に対応しなければならないポイントについても、紹介します。

「広告セット」のオーディエンス設定部分で、年齢=18歳以下と詳細ターゲティング(興味関心など)で絞り込みを行うと、以下のようにエラー警告が表示されます。

Facebook広告設定画面

上述のとおり年齢と、地域・性別ターゲティングの併用は可能です。

過去作成した広告セット・オーディエンスも審査対象となりますので、18歳未満ユーザーが含まれるオーディエンス・広告セットは19歳以上と分けて作り直す必要があります。

設定方法など技術的な細かいことは過去記事にて説明しています。よろしければこちらもご覧ください:

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この記事を書いた人

KA⚡AI

新潟県出身。早稲田大学卒業後、オーストラリアで修士、東京で経営管理システムコンサルティング、台湾の事業会社でのWebマーケティング・セールスを経て故郷新潟へUターン。2020年7月より現職。