レスポンシブ検索広告(RSA:Responsive Search Ads)という、リスティング広告の入稿形式があります。
リスティング広告において、見出しと説明文をそれぞれ複数パターン入稿し、それらが毎回自動的に組み合わされて表示される仕組み。

「レスポンシブ広告」というと、ディスプレイ広告の方が有名ですよね。見出し、説明文、画像を入稿し、それらが適宜組み合わされて表示される形式です。
レスポンシブ検索広告は、そのリスティング版と考えればよいでしょう。
本稿では、レスポンシブ検索広告について、特長と活用方法を解説します。

レスポンシブ検索広告の特長
見出しと説明文が自動的に組み合わされる
レスポンシブ検索広告は、先述の通り見出しと説明文を複数入稿し、それらが適宜組み合わされる、という仕組みです。
普通のテキスト広告だと、見出しと説明文の組み合わせを広告ごとに考える必要がありますが、レスポンシブ検索広告ではその必要がありません。
レスポンシブ検索広告では、見出しを最大15個(最低3個)、説明文を最大4個(最低2個)登録することができます。それらが適宜組み合わされて広告として表示されます。
関連性の高い組み合わせが選ばれる
レスポンシブ検索広告では、見出しと説明文が、表示機会ごとに組み合わされて表示されます。その組み合わせ方も、ランダムというわけではなくて、きちんと検索語句に応じて関連性の高いものが選ばれます。
そのため、様々なバリエーションのテキストを入稿しておけばおくほど、検索語句との一致率が高まり、表示機会をしっかりつかみとることができるようになるでしょう。
広告フォーマットに応じて柔軟な広告表示
ディスプレイ広告と同様に、検索結果画面に表示されるリスティング広告も、デバイスによって広告枠のフォーマット(大きさ、テキスト量など)に違いがあります。
レスポンシブ検索広告であれば、配信先のフォーマットによって、柔軟に広告表示がされます。
ある場所では見出し2個、説明文1個、別の場所では見出し3個、説明文2個、というように、複数入稿したテキストがうまく組み合わされるわけです。

「レスポンシブ」というのは今のWebにおいて最も重要な考え方の一つです。
レスポンシブウェブデザイン(デバイスによってページの表示が変わる)はサイト制作の大前提になっていますし、ディスプレイのレスポンシブ広告はもちろん、それから今回のレスポンシブ検索広告。
時代はレスポンシブ。箱に合わせて変幻自在に形を変えていきましょう。
レスポンシブ検索広告の活用方法
メリットの多いレスポンシブ検索広告。当社のアカウント運用経験から導いた、活用のポイントを紹介します。
見出しは8〜10個、メッセージが異なり、かつ、関連性のあるものを
最大15個まで入稿できる広告見出しですが、少なくとも8〜10個登録することが推奨されています。このくらい登録しておけば、検索語句に対してより良い広告の組み合わせを選ぶ、つまり最適化の精度もぐっと上がります。
各見出しは、語句や意図に重複がないようにしましょう。登録した見出しの中から選ばれて表示されるため、重複する内容の見出しがたまたま同時に選ばれてしまった場合、広告メッセージとして違和感があるばかりか、限られた広告スペースをもったいない使い方をしてしまうことになります。
メッセージは異なれど、それぞれの見出しに関連性はあったほうが良いでしょう。抽出され組み合わさった広告見出しが、違和感なくユーザーに届けられるようにしたいところです。
こう見ていくと、レスポンシブ検索広告の見出しを作るのは、なかなか難易度が高いことがわかります。
一つの広告グループにレスポンシブ検索広告は一つまで
レスポンシブ検索広告のデメリットとして、広告文ごとの効果測定、比較がしづらいことがあります。一括で複数パターンのテキストを入稿し、その都度抽出された組み合わせが表示されるため、固定した広告文というのが存在しないのです。
一つの広告グループに、レスポンシブ検索広告は一つまでに留めておくのがよいでしょう。そして同じ広告グループの中に、2つ以上の拡張テキスト広告を入稿しておくのが推奨されています。
レスポンシブ検索広告と拡張テキスト広告の比較もできますし、レスポンシブ検索広告で効果の高かった見出しや説明文を拡張テキスト広告として固定する、というやり方もできます。

「拡張テキスト広告」では、広告見出しを3つまで、説明文を2つまで入稿できます。
レスポンシブ検索広告について、その特長と活用方法を解説しました。
様々なメリットがあるので、特長を理解し、積極的に活用していきたいですね。