この記事の要点

コンバージョン数に小数点がつくのは、アトリビューションの設定が影響しています。
コンバージョン数が小数に
Google広告で、コンバージョンが小数になってしまうことがあります。
こんな感じに。

これはどう理解すればいいのでしょうか。
アトリビューションが関係している
コンバージョンに小数点がつくのは、アトリビューションの設定が関係しています。
コンバージョンに到達したユーザーが接触した、様々なチャネルの貢献度を測定するための概念
コンバージョンに至るポイントを、「この広告!」「この動画!」「このページ!」というふうに一つに決めるのではなく、様々な経路を分析し、貢献度を割り振るという考え方です。
アトリビューションモデル
アトリビューションを考えるにあたり、その拠り所となるのが「アトリビューションモデル」。
アトリビューションモデルについて詳細な点は、下記の記事を参考にしてください。
代表的なアトリビューションモデルとして、以下の5つが挙げられます。
- 終点(ラストクリック)モデル
- 起点(ファーストクリック)モデル
- 線形モデル
- 減衰モデル
- 接点ベースモデル
上記に加え、最近「データドリブンモデル」というのが追加されました。
これは過去のデータに基づいて、アトリビューションの貢献度を自動的に割り振る、というものです。
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Google広告では、コンバージョンごとにこの「アトリビューションモデル」を選ぶことができます。
これまで、アトリビューションモデルのデフォルトは「終点(ラストクリック)」モデルでしたが、最近は先述の「データドリブンモデル」が推奨されるようになりました。
特定のアトリビューションモデルで、CVが小数点付きに
さて結論です。
特定のアトリビューションモデルを設定したとき、コンバージョンが小数点付きになる場合があります。
- 終点(ラストクリック)モデル
- 起点(ファーストクリック)モデル
上記いづれかを設定している場合、CVに小数点はつきません。
終点モデルは経路の最後の接点に、起点モデルは経路の最初の接点に、それぞれコンバージョン「1」とつくからです。
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それ以外の
- 線形モデル
- 減衰モデル
- 接点ベースモデル
- データドリブンモデル
については、コンバージョンに小数点がつくことがあります。コンバージョン「1」に対して、貢献度を様々な接点に割り振るからです。
アトリビューションモデルの比較
コンバージョンに至るまでの貢献度の割り振りを図で示しました。

各グラフの右側がコンバージョンポイント、青い棒グラフが接点の貢献度です。
終点モデル、起点モデルが1つの接点に貢献度が割り振られているのに対し、他の棒モデルは複数の接点に割り振られています。
つまりコンバージョン1を「0.5」ずつだったり、「0.25」ずつだったり割り振っているわけです。

これまでは初期値が「終点(ラストクリック)モデル」だったため、あまり気にされなかった点ですが、「データドリブン」モデルの登場により、「CVに小数点がつく」ことが一般化していきそうです。