SNSの「エンゲージメント率」を考える

SNSマーケティングでは「エンゲージメント率」が重要な指標となります。
本稿では、「エンゲージメント」さらには「エンゲージメント率」について、考えてみます。

エンゲージメント

SNSにおける「エンゲージメント」は、シンプルな概念です。ツイッター、フェイスブック、インスタグラム、ライン、どのSNSでも考え方は基本的に同じです。

SNSにおける「エンゲージメント」

ファンやフォロワーからのアクション。投稿に対するいいねやクリック、シェアなど。

SNSでは、発信者からの情報発信に対して、情報の受け手は自分のとるアクションを選ぶことができます。いいね、クリック、シェア、リツイート、コメントなどですね。

こういった一連のアクションを総じて「エンゲージメント」と呼びます。

エンゲージメント率

では、「エンゲージメント率」とは何でしょうか。

エンゲージメント率は、何か(分母)に対するエンゲージメントの割合を指します。

この分母に入るものが、考え方やプラットフォームによって異なる場合があるので、注意が必要です。

エンゲージメント率の公式 その1

エンゲージメント ÷ インプレッション数

エンゲージメント率の公式 その2

エンゲージメント ÷ フォロワー数

エンゲージメント率の公式は、上記の2つに大別されます。

どちらが正解か。

どちらも正解です。

マーケティングの考え方、何を重視して計測するか、プラットフォームの特性などに応じて、計算方法を選択しましょう。
大切なのは、計算方法がブレないようにすること。何を分母にするか、関係者できちんと共有しておきましょう。

あえて選ぶとすれば…

上記の公式2つはどちらも間違いではないですが、考慮すべき点はあります。

フォロワーには、アクティブなユーザーと非アクティブなユーザーが含まれる、ということです。
ですので、長期に渡って運用しているアカウントを分析するときには、そのあたりも頭に入れておく必要があります。

例えば、アカウント開設当初、一気に増えたフォロワーが、その後あまり増えなくなり、3年くらい休んだのち、また運用を復活させたようなケース。こういう場合には、フォロワーの中に非アクティブなユーザーが一定数存在する可能性が高いです。

上記のようなケースでフォロワーを分母にエンゲージメント率を計算すると、非アクティブユーザーの割合が高いため、施策の効果が見えにくくなるかもしれません。

インプレッションが分母であれば、常にアクティブなユーザーを分母として想定できます。

そういう意味では、「エンゲージメント ÷ インプレッション数」の式のほうが、よりリアルな分析ができるかもしれません。


「エンゲージメント率」はシンプルな概念ですが、運用、分析にあたっては認識を揃えておく必要があります。

特徴を理解しながら、SNSマーケティング施策を進めていきましょう。

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この記事を書いた人

樋口 大輔

新潟県新潟市出身。信州大学を卒業後、東京の出版社に就職。その後、日本とアジアを放浪。社会復帰し、ウェブ制作会社(東京)〜ウェブ制作会社(新潟)を経て、2015年5月キタック入社。2020年4月より現職。