マーケティングの世界には、横文字やアルファベットで構成される、一見分かりづらい用語がたくさんあります。
「KGI」と「KPI」はその代表例。
KGI(Key Goal Indicator)はビジネスのゴール、KPI(Key Performance Indicator)はゴールに到達するまでのプロセスのことです。
KGIもKPIも、数字で定量的に評価できる指標である必要があります。そうでないと、達成したのかしてないのか、あやふやになっちゃいますからね。
本稿では、KGIとKPIを、Webマーケティングにおいてどのように落とし込むか考えてみます。
KGI
KGI(Key Goal Indicator)は、ビジネスのゴール、つまり最終目標を評価する指標です。
売上高が一番わかりやすい例です。他にも、利益率や受注件数などがKGIになり得ます。
要するに、「いろいろやるけど、最終的には、この数字を良くしたい!」というところですね。
KPI
KPI(Key Performance Indicator)は、KGIを達成するためのプロセスを評価する指標です。
KGIが売上高だとしたら、売上高を達成するためにどの数字を上げてく必要があるか、ということを考えて設定します。
KPIは、だいたい複数設定します。KGIを達成するプロセスは一つではないからです。各KPIの数字を見て、どれがよくてどれがよくないか、を見極め、適切な打ち手を考えていきます。
WebマーケにおけるKGIとKPIの設定
KGIとKPIの関係はこんな感じです。KGIのためにKPIがある。
KGIもKPIも、自分たちで設定しなければなりません。ここが大事です。KGIは何となく分かると思うんですが、複数のKPIの設定、これをしっかりと行い、関係者で共有しておくことが肝要です。
WebマーケにおけるKGI&KPIの設定サンプル
業態
不動産サイト:(売買、賃貸物件を多数掲載)
KGI
成約数
KPI
- 会員登録数(会員専用の物件情報が確認可能、ブックマーク機能など)
- 資料ダウンロード数
- 内覧予約数
- イベント予約数
- お問い合わせ数
例えば、上記のようなサンプルが考えられます。
不動産物件サイトで、KGIとしてはもちろん成約数を見ていくことになります。「掲載されている物件情報から、何件取引が成立したか」ということですね。
KGIの目標数値を決め、月20件なら月20件を獲得するために、という前提のもとに各KPIを見ていくことにしましょう。
各KPIにもそれぞれ目標数値を設定します。例えば「2.資料ダウンロードなら」月何件あるといいのか、「4.イベント予約数」は何件あるといいのか。
これらの目標値も、KGI(ここでは成約数)から逆算して、目標KGIを達成するための数字を策定します。資料ダウンロードが何件あると、成約が1件獲得できるのか。ということを考えるわけですね。
コンバージョンとKGI、KPI
Webマーケでは「コンバージョン」という指標があります。KPIなどと混同しやすいのでここで用語の整理だけしておきます。
コンバージョンは「転化」というような意味で、ユーザーが「態度を変えた!」という瞬間を捉える、というイメージなんですね。
なので、ユーザーがサイトの中で能動的にアクションを起こしてくれれば、基本的にコンバージョンとして計測してOKです。フォームの送信だけでなくて、動画を最後まで見た、とか、特定のページにアクセスした、とか、あるボタンをクリックした、とか。
で、コンバージョンは、主にKPIの指標の一つになり得ます。
先の例でいうと、KPIとして設定した資料ダウンロードにしてもイベント予約にしても、コンバージョンと呼んでOKなのです。
KPIその1 = 会員登録のコンバージョン30件
KPIその2 = 資料ダウンロードのコンバージョン50件
みたいな考え方をします。
KGIにしてもKPIにしても、ただの言葉ですよね。
ここで言いたいことは、結局のところ次の二点です。
・ゴール(KGI)を達成するためには、色々な切り口や経路(KPI)があること
・それらを正しく設定し、計測すること
これだけしっかり頭に入れて、Webマーケティングを行っていきましょう。