SEOツールで有名なSISTRIX社はこちらの記事(英語)でPC検索とモバイル検索の割合に関する調査を行い結果を公開しています。
調査対象の国、期間などは明かされておらず、データ収集方法も8000万種類のキーワードと数十億回の検索クエリの分析という表現に留まり、実証性については証明しきれていない印象を受けるものの、日本のデータもあったり、非常に興味深い結果がでています。
当記事では、調査結果の主要なポイントをいくつかをご紹介します。さらっと読んでみてください。
調査結果の主要ポイント
PC検索とモバイル検索の比率
検索の全体的な(全調査対象国・全業界の)PC・モバイル割合は、約36:64と、圧倒的にモバイル検索の割合が高い結果が出ています。

上記データを国別に分けたデータです。
日本では、PC・モバイル割合は、約25:75と、平均よりも高いモバイル比率となっています。調査対象でモバイル比率が最も高かったのはインド(83.8%)でした。

検索順位ごとのPC・モバイル別クリック率
次に、PCユーザーとモバイルユーザーの検索結果に対する行動(クリック)の違いをご紹介します。縦軸が掲載順位、横軸がクリック率です。PC・モバイルで共通して検索結果の順位が高いほど、クリック率が高くなります。
非常に興味深いのは、表示順位2位以下の部分です。モバイル検索では1位でなくても、PC検索よりはクリックしてもらえる可能性が高くなるという結果が出ています。
考えられる原因として、記事のなかでは「見え方」の違いではないかと考察されています。PC画面では画面内に表示順位3位くらいまで表示される一方で、モバイル画面では1位だけで、ユーザーは一応他の結果もみるためスクロールし下位の検索結果も確認するので、2位以下がクリックされるチャンスがPC検索よりも多いのではないかと述べられています。

検索のPC-モバイル比率は業界ごとに異なる結果
最後に、検索のPC・モバイル比率を業界、ジャンルに分けたデータです。モバイル検索の割合は大きく異なり、天気では80%近く、BtoB関連では50%以下となっています。

仕事で使用するデバイスはやはりPCのため、BtoB業界ではPCの割合が高くなるのは予想がつくものの、検索の半数近くがモバイルで行われているのは意外な印象を受けました。
Googleのモバイルファーストインデックスへの移行の背景とも符合する結果とも言えます。基本的にはモバイル優先でサイトを構築・運用していくことがますます重要になるでしょう。