Googleが予測するコロナ禍後も続くであろう消費者の検索・行動の変化 – 今後のWeb施策で抑えておきたいポイント

Google公式のWebマーケティング関連のメディア Think with Google(グローバル版)で、ここ1年のコロナ禍で変化したユーザーのGoogle検索についての考察記事が最近リリースされています。Google社の保有するデータから導かれる見解は示唆に富むもので、今後のWeb施策を考える上で参考になると思います。

今回はこれからのWeb施策に役立ちそうな主要なポイントをご紹介します。さらっと読んでみてください。

コロナ禍で変わった消費者行動 – 今後も続くであろうもの

Googleは検索データを基にした予測に基づき、コロナ禍で生まれたこれらの変化は今後も永続的に続いていくと述べています。

  1. リアルタイムのトラッキング・分析の重要性
  2. バーチャルイベントの開催
  3. 在宅勤務
  4. オンラインショッピングがスタンダードに – 利便性向上の重要性
画像引用元 – https://www.thinkwithgoogle.com/consumer-insights/consumer-trends/pandemic-learnings/

上記の2~4については、よく言われていることかと思いますので割愛し、1について詳しくみていきましょう。

迅速な対応にはリアルタイムのトラッキング・分析が重要

Googleはコロナ禍で消費者の習慣に”構造的転換・地殻変動”(tectonic shift)があったとし、その例として以下のような検索の変化を挙げています:

✓ 買い物に行く前に検索が行われるようになった;アメリカでは、「who has(≒取扱店)」と「in stock(≒在庫)」の検索が前年と比べて8,000%以上増加している

✓ 食料雑貨類の買い物に出る回数が減少;イギリスでは 「can you freeze(≒冷凍可否)」、フランスでは 「home delivery(≒宅配)」などの検索結果に関心が集まっている

✓ 代替品を探す行動が活発に;学校が閉鎖されたときは「オンライン学習」関連の検索数が前年と比べて400%増加。ジムが閉鎖されたときには、フィットネスアプリの検索数が200%増加。ロックダウンの際にはオンラインでのつながりを求め「オンラインで友達と」といった検索は、300%増加。

結びとして、消費者行動の急激な変化に対応するために、リアルタイムで行動を追跡・分析し、見識を深めることが重要。激動の1年を生き残るだけでなく、むしろ成長へと繋げられた企業は、発見をすぐに行動に移すための新しい手順を確立し、データに基づいて効果的にこの状況での顧客満足を高める意思決定を行っていたと述べられています

(*記事中のこれらの部分を意訳しています:)

To better respond to rapid shifts in consumer behavior, brands created real-time insights tracking, elevated insights within their organizations, and established new processes to quickly act on their discoveries. This new reality will ensure brands are positioned to lead with insights.

https://www.thinkwithgoogle.com/consumer-insights/consumer-trends/pandemic-learnings/

The agility necessary to pivot and the resilience learned from surviving led to a focus on the basics. Brands doubled down on insights, stayed agile through automation, and made data-driven decisions. And as a result, those brands have managed to not only survive the last year but thrive.

https://www.thinkwithgoogle.com/consumer-insights/consumer-trends/pandemic-learnings/

Emerging from the pandemic, businesses have more data and consumer signals, are better able to act on them, and can meet a higher standard for doing all of this more responsibly than ever before. Still, disruption and uncertainty remain, necessitating that businesses rethink readiness. As we look to the year ahead, we should all be working to reimagine how to best meet consumer demand, even as it fluctuates, and even if it remains volatile.

https://www.thinkwithgoogle.com/consumer-insights/consumer-trends/pandemic-learnings/

GA4導入のすすめ

Think with Googleの記事内でとくに言及されていない部分ですが、リアルタイムの行動追跡・分析の第1歩として、Googleアナリティクス 4プロパティ(GA4)の導入が推奨されるかと思います。

リアルタイムのアクセス情報はユニバーサルアナリティクスでも取得できますが、GA4ではAI学習による自動インサイトが追加になり、蓄積データからユーザーの行動を予測することが可能となりました。よりCVに結び付きやすいユーザーの分析が出来るとされています。

GA4の設定方法についてはこちらの記事で解説しています。GA4プロパティを新しく作っても、元のプロパティ(従来のユニバーサルアナリティクス)が消えることなく・併用利用もできるので導入にデメリットは特に無いかと思います。設定も難しくはないので、まずは導入してみましょう。


参考・引用元: Think with Google – What we’ve learned from a year of COVID

お問い合わせはお気軽に。

この記事を書いた人

KA⚡AI

新潟県出身。早稲田大学卒業後、オーストラリアで修士、東京で経営管理システムコンサルティング、台湾の事業会社でのWebマーケティング・セールスを経て故郷新潟へUターン。2020年7月より現職。