Socialinsider社はこちらの記事(英語)で2019年4月~2020年9月の間の70万件以上のInstagram(インスタグラム)のストーリーズ投稿を調査し、よりエンゲージメントを高められる方法を分析しています。
当記事では、調査結果の主要なポイントをいくつかご紹介します。
Instagram ストーリーズとは
まず前段としてInstagramのストーリーズ投稿・広告とは、について簡単に解説します。
「ストーリーズ」は、タイムラインへの投稿(=フィード投稿)とは異なり、24時間以内に消える投稿です。「ストーリーズ」は、画面上部に横並びで浮かんでいて、それなりに目立ちます。24時間以内で消える、という、儚さ・即時性・「今見ないと消える」というレア感などが相まって、閲覧数も多くなりやすい傾向があります。また、一つ開くと左から右にバーが流れ、バーが終点までたどり着くまでの数秒が経過すると次の投稿に移る、という特徴もあります。
ストーリーズ広告は、Instagramのフィード上部のストーリーズで流れる広告です。縦長のフォーマットで画面全体を使って写真や動画を見せ訴求することが出来ます。全画面表示なので、フィードと違い、他の情報に注意を取られないこともポイントです。
効果的なストーリーズ投稿・広告
70万超の投稿データの調査の結果導き出された、効果的なストーリーズ投稿・広告の特徴を見ていきましょう。
①1日あたりのストーリーズ投稿数は5投稿までが最適
ストーリーズ投稿枚数の中央値は7~8枚ですが、効率面では5枚が良さそうです。
調査の結果、以下のデータが得られました:
横軸は1日あたりのストーリーズ投稿数、縦軸はリテンションレート(ユーザーの維持率)です。例えば1枚目を見た人数のうち、2枚目をみたはその85.21%(14.7%は見ずに脱落)となります。70%以上を維持できているのは5枚までとなります。
別の発見として、この最適数=5枚は、昨年度の調査の際の最適数よりも1枚少なかったことが分かりました。ユーザーのストーリーズへの注目度がやや低下していることを意味しているかもしれません。とはいえ、Instagramのマーケティング戦略を成功させるための、1日に複数のストーリーズを投稿することの重要性は変わらないでしょう。
②離脱の大半は最初の3枚 – 以降は緩やかに
ストーリーズ閲覧者の離脱率が最も高いのは最初の3枚で、以降の離脱は緩やかになる調査結果が出ています。
横軸は1日あたりのストーリーズ投稿数、縦軸は離脱率です。最も高い離脱率は12.99%で、1枚目で発生し、2番目のストーリーズ投稿の間に9.75%、3番目の投稿の間に8.12%が離脱しています。しかし3枚目を超えると離脱は6.70%から4.07%まで低下します。
これは、一度視聴者がストーリーズ投稿の4枚目まで到達すれば、残りのストーリーズも最後まで見てくれる確率が高くなることを示唆しています。
③画像よりも動画が効果的
調査期間中のストーリーズ投稿の素材は画像が48%、動画が52%とほぼ半々の割合でした。
調査では写真vs動画でユーザーからのメッセージ受信率・離脱率・クリック率を比較し、それぞれにおいて動画に軍配が上がることを発見しました:
ユーザーからのメッセージ受信率
縦軸がアカウントのフォロワー数、横軸がストーリーズ投稿へのユーザーからのメッセージ受信率、黄色の棒が写真での投稿の場合・濃紺が動画での投稿の場合です。アカウントのフォロワー数に限らず、動画での投稿の方がユーザーからのメッセージ受信率が高くなっています。
離脱率
縦軸がアカウントのフォロワー数、横軸がストーリーズ投稿の離脱率、黄色の棒が写真での投稿の場合・濃紺が動画での投稿の場合です。アカウントのフォロワー数により異なる場合があるものの、平均すると動画での投稿の方が離脱率は低くなっています。
クリック率
上記2つの表と異なり、縦軸の写真での投稿の場合・下が動画での投稿、横軸が設定したリンクのクリック率です。動画のクリック率の方が高い結果となっています。
いかがでしたしょうか。調査では投稿の質や時間帯といったエンゲージメントに関わりうる要因全てを揃えているようではなく、国・文化の差異もあるので、日本では当てはまらない場合もしばしばあると思われますが、参考になる部分があれば試してみる価値は十分にあるでしょう。
ストーリーズ広告は画面全体を使って写真や動画を見せ訴求することが出来ます。全画面表示なので、フィードと違い、他の情報に注意を取られないこともポイントです。広告でストーリーズ投稿をまだ試していない場合は一度試してみてはいかがでしょうか。