Web広告の「入札」って結局どういうこと?

運用型のWeb広告は、基本的に「入札」を行います。

キタックの人

「入札」とは、例えばオークションで、「1万円!」「3万円!」「8万円!」とやるみたいに、自分がその商品に出せる金額を挙げていくやりかたですよね。

Web広告では、各プラットフォームの管理画面上で、その「入札」を行っています。

本稿では、Web広告における「入札」について、あらためておさらいします。

Web広告における入札のしくみ

入札とは、「この広告の配信にどれくらいのお金が出せるか」ということを予め設定しておくしくみです。

ただその前段に、この広告がどうなったらお金を払うのか、ということも設定しておかなくてはなりません。

この記事にあるように、多くのWeb広告では「クリック課金」、つまり、広告がクリックされたら費用が発生するというルールが採用されています。
この場合「1クリック = 100円まで」というふうに、あらかじめ1クリックに対して払える額を設定しておきます。この行為が「入札」です。

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1クリック=100円「まで」という言い方に表れているように、入札金額が100円であっても、必ず100円払うわけではなく、払う額はその都度のオークションで、競合との関係などにより変動します。

ここでの入札100円は、あくまで「上限」の金額であり、「上限クリック単価」あるいは「上限CPC」と呼びます。

クリック課金以外にも、1,000回表示されたら費用が発生する「インプレッション課金」や、動画を再生したら発生する「視聴課金」などもあります。

入札金額の設定

入札金額(クリック課金においては「上限クリック単価」)は、様々な単位で設定できます(プラットフォームによりますが)。

キャンペーン単位、広告グループ単位、個別の広告単位、検索広告ならキーワード単位、などでも設定可能です。

ただ、個別の設定をするには、手動入札をとっておく必要があります。Googleの入札戦略で言うと「個別クリック単価制」がそれに当たります。

手動入札に対し、AIが目的に応じて個々の入札を最適化する「自動入札」というしくみもあり、現在はむしろこちらのほうが主流です。

自動入札では、「クリック数の最大化」「コンバージョン数の最大化」など様々な目的の中から一つ選択した上で、その目的が最大限達成できるような入札を、自動で行ってくれます。いろいろな情報を加味し、その時一番良い入札を行ってくれるので、「まかせて安心」です。

自動入札には「学習」が必要です。運用を一定期間行い、AIが傾向をつかむ、という意味での「学習」です。

以下の画像は、Google広告における「学習中」の様子です。このように、管理画面上にきちんと表示されます。

▲Google広告の学習。「入札単価の最適化に向けて調整中」
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自動入札はとても便利ですが、個別で入札単価を設定できない(例外あり)、というデメリットもあります。

例えば、特定のキーワードだけ入札単価を高くして競争に勝てるようにしたい、というときでも、できない、ということです。

それをするには、まず入札戦略を「手動入札」に切り替える必要があります。

最後に、Google広告における入札戦略選択画面を紹介します。自動、手動それぞれ、これだけの入札戦略のバリエーションがあります。

▲Google広告の入札戦略選択画面

ただし、Googleは上記のように直接戦略を選ぶのではなく、以下の画像のように、まず「重視している要素」を選択しましょう、ということを推奨しています。

▲Google広告の「重視している要素」選択画面(こちらが推奨)
キタックの人

テクノロジーに囚われ過ぎず、まず「何を重視するか」という目的をしっかり検討しましょう、ということでしょうか。

入札戦略については、下記の記事もご参照ください。


Web広告における入札の考え方をしっかり理解し、効果的な運用をしていきましょう。

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この記事を書いた人

樋口 大輔

新潟県新潟市出身。信州大学を卒業後、東京の出版社に就職。その後、日本とアジアを放浪。社会復帰し、ウェブ制作会社(東京)〜ウェブ制作会社(新潟)を経て、2015年5月キタック入社。2020年4月より現職。